過払い金返還の可能性と借り入れ先

ほんの数年前であれば、通勤中の電車やバスの吊り広告で「過払い金は取り戻せます」といった広告をよくご覧になった方も多いかと思いますが、近年ではそういった広告の数も減ってきました。過払い金とは、2006年に貸金業法の法改正が行われる以前のグレーゾーン金利というある意味で違法な金利で融資をしていた時のものですが、分かりやすく言うと、カードローン利用者が法定以上の金利を払っていて、法改正後にはそれを取り戻すことができるようになったということです。2006年に金利に関する法が改正され、2010年に完全施行された新しい貸金業法ですが、実際的には多くの貸金業者は2007年~2008年には新しい法律に従ったかたちで融資をし始めました。つまり、2008年以前に消費者金融やクレジットカードでキャッシングを利用していたという方は、払いすぎた金利を取り戻すことができる可能性が高いというわけです。

しかし、過払い金もどの会社からお金を借りていたかによって、実際に返ってくるかどうかというのに差異があります。例えば、現在も貸金業者として存続しているのであれば、過払い金返還請求が落ち着いてきた現在は、比較的スムースな対応が期待できますが(個人で請求を依頼しても返還されるなど)、法改正によって潰れてしまった会社(武富士など)の場合はあきらめるしかないというのが現状です。いずれにしても、金額によっては争うだけの価値があることなので、いくら過払いがあるのか、返還できる可能性はあるのかなど、弁護士に相談してみるのも良いかもしれません。

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