消費者金融業者と10年以上前から契約し、現在に至るまで取引を続けている場合は過払い金が発生している可能性があります。基本的に消費者金融業者が過払い金の発生を知らせてくれることはまずありませんので、自身でこれまでの取引履歴を取り寄せて、これを法定利息で引き直して計算する必要があります。取引履歴は請求すれば、業者のデータベースに残っているものは必ず発行されます。この履歴に基づき、引き直し計算をするわけですが、弁護士や司法書士といった専門家に依頼してもよいですし、市販の書籍やインターネット上に引き直し用の計算ソフトがありますので、これを利用してもよいでしょう。
引き直し計算の結果、過払い金は発生していたなら、相手の消費者金融業者にこれを請求しなければなりません。もし、この段階で『まだ消費者金融業者に返済中』という方は、返済を止めても構いません。これ以上の返済は過払い金を増やしていくだけです。請求は書面で行います。
後日、相手方から電話連絡(こちらの方から連絡したほうがスムーズに進む場合があります)がありますので、ここでまずは最初の交渉となります。請求した額にもよりますが、おそらく『請求額の3割から5割程度なら返還が可能』というような回答がありますが、即答せずにじっくり考えたほうがよいでしょう。その金額で納得できれば、『いつ指定口座に振り込む』という和解書を交わして終了となります。しかし、電話での交渉で折り合いがつかない場合は、裁判所に消費者金融業者を訴えなければ解決しません。
裁判所への提訴も、専門家に依頼出来ますし、自分で行うことも可能です(訴状や答弁書等はインターネット上に書式があります)。以上が過払い金返還請求の流れとなっています。なお、最終取引日から10年経過していた場合、請求しても相手は時効を援用する可能性が大ですので注意しましょう。